英語で算数や理科を学ぶ小学校を探すと、「授業の半分」「学校生活の6割」などの数字が目に入ります。ただ、授業時間を数える学校と学校生活全体を数える学校では、同じ50%でも意味が違います。
通える学校を比べるために、英語で学ぶ教科、日本語で行う教科、卒業後の進学先を14校分並べました。学校の公式サイトを2026年8月9日・10日に確認した内容です。全国を網羅した一覧ではなく、一条校かどうか未確認の学校も含みます。順位は付けず、都道府県コード順に北から南へ掲載しています。
通学できる地域から、教科と進学先を見る
表の「確認できず」は、調べたページでは記載を見つけられなかった項目です。授業や制度が存在しないという意味ではありません。割合は学校ごとの表記で、分母や対象学年をそろえて換算した数字ではありません。
| 学校名 | 所在地 | 英語で行う授業の範囲 | 日本語で行う教科 | 進学の接続 |
|---|---|---|---|---|
| ホライゾン学園仙台小学校 | 宮城県仙台市 | 算数・理科(1〜2年生は生活)・図画工作・探究活動など/全学習時間の5〜6割 | 教育内容のページでは確認できず | 関連校欄に「横浜校(幼・小・中・高)」の記載(中学部の位置づけは未確認) |
| ぐんま国際アカデミー初等部 | 群馬県太田市 | 算数・理科・社会・芸術等/教科の70パーセント | 教育内容のページでは確認できず | 系列中学校あり/内部進学の要件の記載なし |
| LCAきたかる森のインター小学校 | 群馬県吾妻郡長野原町 | 体育・音楽・家庭科・生活科・理科など/高学年で5割以上 | 国語、3年生からの社会 | トップ・ナビでは確認できず(設立予定と記載) |
| 西武学園文理小学校 | 埼玉県狭山市 | 音楽・図工・体育・情報(文理イマージョン授業)/教育内容のページに割合の記載なし | 教育内容のページでは確認できず | 系列中学校あり/内部進学の要件の記載なし |
| 暁星国際流山小学校(インターナショナルコース) | 千葉県流山市 | 算数・理科/外国語(英語+フランス語)の時数が3年生まで6割程度・高学年5割程度 | 学年により日本語の時数を調整と記載 | 外部への受験についての記載あり/系列中学校はトップ・進路ページでは確認できず |
| 昭和女子大学附属昭和小学校(国際コース) | 東京都世田谷区 | 国語・道徳・社会(3年生以上)以外/学校生活の6割 | 国語・道徳・社会(3年生以上) | トップ・ナビでは確認できず |
| LCA国際小学校 | 神奈川県相模原市 | 3年生までが約80%、4年生以上が約50%/教育内容のページに教科名の記載なし | 教育内容のページでは確認できず | トップ・ナビでは確認できず |
| 加藤学園暁秀初等学校(イマージョンコース) | 静岡県沼津市 | 算数・理科・生活科等/1日の学校生活の50%以上 | 教育内容のページでは確認できず | 系列中学校あり/公式Q&Aに「受験はあります」と記載 |
| 豊橋市立八町小学校(イマージョン教育コース・公立) | 愛知県豊橋市 | 国語と道徳以外の授業/教育内容のページに割合の記載なし | 国語・道徳 | トップ・ナビでは確認できず |
| 同志社国際学院初等部 | 京都府木津川市 | 授業の半分以上/art, music and P.E. など | 教育内容のページでは確認できず | 系列中学校あり/内部進学の要件の記載なし |
| アサンプション国際小学校(イングリッシュコース) | 大阪府箕面市 | 算数・生活(理科)・音楽・図工・英語など/全教科の約50% | 国語・社会・体育・宗教・家庭・特活・総合 | 系列中学校あり/内部進学の要件の記載なし |
| 英数学館小学校 | 広島県福山市 | 理科・算数・社会・図画工作など/全教科の約50% | 教育内容のページでは確認できず | 系列中学校あり/内部進学の要件の記載なし |
| リンデンホールスクール小学部 | 福岡県太宰府市 | 国語と道徳以外のほぼ全て/6年間で3,882時間 | 国語・道徳 | 系列中学校あり/内部進学の要件の記載なし |
| 沖縄アミークスインターナショナル小学校 | 沖縄県うるま市 | ほとんどの教科/教育内容のページに教科名・割合の記載なし | 教育内容のページでは確認できず | 系列中学校あり/内部進学の要件の記載なし |
所在地は市区町村まで記載しています。暁星国際流山小学校の所在地だけは、確認した学校紹介・アクセスページで記載を見つけられず、学校名に含まれる地名に基づいています。公式の所在地表記を確認済みとはしていません。
英語の割合は、分母と学年まで読んで比べる
「全学習時間の5〜6割」と「学校生活の6割」では、何を数えるかが異なります。授業外の給食・休み時間・行事で英語を使う範囲も、この数字だけでは分かりません。
学年で割合が変わる例もあります。LCA国際小学校は3年生まで約80%、4年生以上は約50%。6年間を一つの数字で表すと、この違いが消えてしまいます。
暁星国際流山小学校の「外国語で教える時数」は、英語とフランス語を合わせた値です。英語単独の割合として他校と比べられません。リンデンホールスクール小学部の3,882時間も、6年間の授業時間で、割合とは単位が違います。
割合が確認できなかった学校では、英語で行う教科名を手がかりにできます。数字の大小で順位を付けるより、何年生でどの教科を学ぶかを確かめるための表として使ってください。
国語の授業と、中学校への進み方も確かめたい
英語の時間が多い学校でも、日本語の扱いは学校ごとに異なります。国語・道徳などを教科名で示す学校、学年に応じて日本語の時数を調整すると説明する学校がありました。今回見た教育内容のページでは、日本語で行う教科を確認できなかった学校が半数以上です。日本語の教育をしていないという意味ではなく、説明会で確かめたい項目です。
卒業後の接続は、確認した範囲では次のように分かれました。
| 確認できたこと | 該当した学校 |
|---|---|
| 同じ学園・法人が設置する中学校の存在を確認できた | 8校 |
| 別の場所にある関連校として中学校の記載があった | 1校 |
| 同じ学園・法人の中学校を確認できなかった | 5校(うち1校は「中・高一貫校を設立する予定」と記載) |
| 小学校からの内部進学の要件についての記述を確認できた | 1校 |
系列中学校の存在だけでは、内部進学の条件は分かりません。 要件の記述を確認できた1校は加藤学園暁秀初等学校で、FAQに「受験はあります。」と書かれています。残る13校に要件がない、という意味ではありません。
関連する中学校が別のキャンパスや都道府県にある場合もあります。ホライゾンの横浜校は、中学部の一条校としての位置づけを確認できていません。通学範囲と進学条件は合わせて調べる必要があります。
外部受験については、暁星国際流山小学校に、約半数の児童が英語を使った受験をするという説明がありました。今回の調査でこのような記述を確認できたのは同校だけです。進学実績で学校を順位付けする比較はしていません。
各校の説明で、表に補って読みたい点
英語教育・カリキュラムのページと、公式トップのナビゲーション・フッターを確認しました。そこから中学校・進路・FAQへたどれる場合は、そのページも開いています。以下は表と同じ地理順です。
ホライゾン学園仙台小学校(宮城県仙台市)
算数・理科(1〜2年生は生活)・図画工作・探究活動(IB)などを英語で学び、全学習時間の5〜6割と説明しています。日本の義務教育校・学校教育法第一条校として、ほかの小学校と同じ教科内容を学ぶとの記載もあります。日本語で行う教科は教育内容のページでは確認できませんでした。
関連校欄には横浜校の幼・小・中・高があります。ただし、中学部の一条校としての位置づけと、仙台校からの内部進学は未確認です。
ぐんま国際アカデミー初等部(群馬県太田市)
算数・理科・社会・芸術など、教科の70パーセントを第二言語で学ぶと説明しています。基本的に文科省の学習指導要領に従うカリキュラムで、構造改革特区校との記載があります。日本語で行う教科は、教育内容のページでは確認できませんでした。
トップページは小中高12年一貫教育を掲げ、中高等部を案内しています。初等部からの内部進学の要件は、同ページでは見つけられませんでした。
LCAきたかる森のインター小学校(群馬県吾妻郡長野原町)
体育・音楽・家庭科などは英語で指導することを基本としています。1・2年生の生活科も英語で行い、理科も英語で指導すると記載されています。高学年でも5割以上の教科を英語で学びます。国語は検定済教科書を中心に日本人教師が指導し、3年生からの社会は日本語です。
北軽井沢に中高一貫校を設立する予定と説明されています。既設の系列中学校は、トップ・教育プログラムのページでは確認できていません。
西武学園文理小学校(埼玉県狭山市)
文理イマージョン授業の対象は音楽・図工・体育・情報の4教科。教育内容のページには、英語の割合と日本語で行う教科の記載を見つけられませんでした。
フッターには西武学園文理中学・高等学校、ナビゲーションには12年一貫教育があります。内部進学の要件は、確認したトップ・フッターでは未確認です。
暁星国際流山小学校 インターナショナルコース(千葉県流山市)
算数・理科を英語で教えると説明しています。外国語の時数は3年生まで6割程度、高学年で5割程度ですが、英語とフランス語の合計です。日本語の時数は必要に応じて学年ごとに調整するとあり、日本語で行う教科名は確認できませんでした。
進路ページには約半数の児童が英語を使った受験をするとの記載があります。同じ学園の中学校については、トップ・進路ページで記載を見つけられませんでした。
昭和女子大学附属昭和小学校 国際コース(東京都世田谷区)
国語・道徳・3年生以上の社会を除き、学習指導要領に沿った内容を外国人教員が入学時から英語で教えます。英語で過ごすのは学校生活の6割。国語は日本人教員が担当し、日本の小学校・一条校との記載があります。
同じ学園の中学校、卒業後の進路、内部進学は、確認したトップ・ナビゲーションでは見つけられませんでした。
LCA国際小学校(神奈川県相模原市)
英語で行う授業は3年生まで約80%、4年生以上は約50%です。文部科学省から認可を受けた私立小学校と記載されています。教科名と日本語で行う教科は、確認した教育内容のページでは未確認です。
同じ法人の中学校、卒業後の進路、内部進学の記載も、トップ・ナビゲーションでは見つけられませんでした。
加藤学園暁秀初等学校 イマージョンコース(静岡県沼津市)
算数・理科・生活科などを英語で学び、1日の学校生活の50%以上を英語で過ごすと説明しています。教科の完全な一覧と、日本語で行う教科は確認できていません。
暁秀中学校への進学について、FAQは受験があると明記しています。放課後の個別学習指導も案内され、イマージョンコースの5・6年生ではEvening Studyと呼ばれています。
豊橋市立八町小学校 イマージョン教育コース(愛知県豊橋市)
市が設置する公立小学校で、国語・道徳以外の授業を英語で行うと説明しています。この記述から国語・道徳は日本語で行うと整理しました。英語の割合と、ほかの教科ごとの記述は確認できていません。
卒業後の進路や進学先中学校は、トップ・ナビゲーションでは未確認です。学区と入学条件は自治体の制度によるため、通えるかどうかは自治体・学校に確認してください。今回収録した公立校は1校ですが、全国に1校しかないという意味ではありません。
同志社国際学院初等部(京都府木津川市)
英語ページでは授業の半分以上を英語で行うと説明し、美術・音楽・体育(art, music and P.E.)などを例示しています。全教科の一覧ではありません。対応する割合の日本語表記と、日本語で行う教科は確認できませんでした。
同志社一貫教育のページには、同志社中学校・高等学校ほか3校の中高が載っています。初等部からの内部進学の要件は、このページでは確認できていません。
アサンプション国際小学校 イングリッシュコース(大阪府箕面市)
算数・生活(理科)・音楽・図工・英語など、全教科の約50%を英語で学ぶと説明しています。教科は例示で、完全な一覧ではありません。公開時間割には、日本語で行う国語・社会・体育・宗教・家庭・特活・総合が載っています。
同じ学園にアサンプション国際中学校高等学校があります。内部進学については、小学校のトップページでは記述を見つけられませんでした。
英数学館小学校(広島県福山市)
全教科の約50%を英語で行い、英語の授業のほか、理科・算数・社会・図画工作なども英語で学ぶと説明しています。教科は例示で、日本語で行う教科は教育内容のページでは確認できませんでした。
学園のトップページには英数学館小・中・高等学校とあります。中学校の存在は確認できますが、内部進学の要件は同ページでは未確認です。
リンデンホールスクール小学部(福岡県太宰府市)
国語・道徳以外のほぼ全てを英語で教え、6年間の英語による授業時間は3,882時間と説明しています。一条校で、文部科学省教育課程特例校の指定を受けているとの記載もあります。国語・道徳以外の日本語で行う教科は確認できませんでした。
イマージョン教育のページには、中高学部へ進む場合の説明があります。内部進学の要件は、今回の確認では見つけられませんでした。
沖縄アミークスインターナショナル小学校(沖縄県うるま市)
朝のホームルームから英語で会話し、ほとんどの教科を英語で学ぶと説明しています。英語で行う教科名・割合と、日本語で行う教科は、確認した教育内容のページでは未確認です。
トップとナビゲーションには中学校の記載があります。小学校からの内部進学については、記述を見つけられませんでした。
一条校かどうかと、収録した学校の条件
一条校は、学校教育法第一条に定める学校です。文部科学省は、日本国内に住む日本国籍の学齢の子について、保護者には義務教育を受けさせる義務があると説明しています。各種学校扱いのインターナショナルスクール等への通学は、その義務の履行には当たらないとしています。文部科学省・就学事務Q&A(問11)
外国籍の子の保護者には、学校教育法第17条の就学義務は適用されません。文部科学省・就学事務Q&A(問13)
今回の14校では、一条校または文部科学省の認可を公式サイトで明記していたのが5校。ほかに公立校が1校、学習指導要領に従う構造改革特区校との記載が1校あり、残る7校の位置づけは未確認です。全校を一条校として確認した一覧ではありません。
収録したのは、学校自身が恒常的な公式ページでイマージョン教育または教科を英語で学ぶと説明し、国語・外国語以外の教科を英語で行う学校です。調査時にそのコース・学級の募集が続いていることも条件にしました。英語の授業時間が多いだけの学校や、各種学校・無認可施設と確認できたものは対象外です。収録の有無は学校への評価を示しません。
この記事のまとめ
- 14校の英語による授業は、教科・対象学年・割合の数え方が異なります。
- 日本語で行う教科を確認できない場合は、国語以外の教科や担当教員を説明会で確かめられます。
- 系列中学校があることと内部進学の条件は別です。今回、要件の記述を確認できたのは1校でした。
学校を見にいく前に、確認すること
通える地域の学校について、希望学年で英語・日本語のどちらを使う教科があるか、卒業後にどこへどう進めるかを確かめてください。募集が現在も続いているかも確認が必要です。この記事では学費を扱っていないため、費用は各校の公式ページで調べてください。
より広い範囲を紙で調べる資料には、朝日新聞出版の『英語に強くなる小学校選び2027』(AERA English特別号)があります。2026年7月31日発売で、出版社は全国私立小学校209校の詳細データを収録すると説明しています。首都圏の私立・国立小学校マップや、インターナショナルスクールの特集も含まれています。
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